機内は安全なんだと至るところから声が聞こえてくる。
ローマまでの移動の不安は機材そのものよりも乗り合わせる人々がどこの国のどんな人たちかということであったが、今後は12時間もの長時間フライトになる。わたしのような素人は、たとえば地上を走る電車やバスであれば人の集中する公共の乗り物といえど窓が開閉できて換気さえできればそれなりの安心感があり、それに反して航空機の中は完全なる密閉空間となり逃げ場のない箱としか考えが及ばない。
その日(3月27日)、アリタリア便のイタリア、日本間を直行で渡す最終便(以降、事態の収束を国レベルで判断して見通しが立てば再開)への搭乗ということもあり、日本へ向かう日本人(日本以外のパスポート所持者は原則的に日本への入国を認められず)に紛れてわが家族4人もローマから乗り込んでいる。
半数、いやそれに満たない客数ではあるがもしこの機内に新型コロナウイルスの保持者がいたらかなり大きなパーセンテージで感染者が出るであろうという懸念。しかし離陸間もない機内アナウンスが安全性を保障してくれる。新しいタイプの機材は3分間に一度の換気が約束されているので常に循環が約束されているというのである。その言葉にはさすがに安堵して長い旅も熟睡できたのを思い返している。
さて成田に着いた我々を待ち受けていたものは。空港ビルに直結したパッセンジャーステップを通り抜けると、パスポートコントロールに行きつく前に突如現れた地上係人の指示に従い通路の途中に並ばされる。そこでいきなり検温、手渡された書類にある項目に沿った記入を求められる。現在の健康状態を訊いたものでPCR検査に繋がるプロローグであろうとテキパキ書き込むと次の指示を待つ。
10人くらいずつがすでに手渡されている番号札で呼ばれて通路を進みつつ、また幾か所に置かれたパイプ椅子に腰を下ろすよう指示を受け、それを何度か繰り返す。3月下旬はイタリアのみならず他欧州諸国や米国でも感染の不安から日本を目指す人が増え始めたころであり、また日本国の検査基準も急に厳しくなったあたりであることもありここ成田空港に到着する帰国者もかなりの数になってきている。
いよいよ検査室の前の椅子に辿り着き、そこで検体を入れる器具を渡されて検査承諾のサインをすることになる。わたしに続き娘、家内、そして最後に息子が部屋の中に招き入れられる。
検査室は普通の事務所を検査用にあてがった突貫の様相が見てとれる。検査用椅子2脚が置かれて、それに骨組みのあるビニールシートが被さる応急設置と間に合わせの感じが否めない。
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ザルツブルク音楽祭100周年記念! ザルツブルク滞在 7日間
2020年8月12日(水)~8月18日(火)
本旅行での鑑賞公演
下記8/13の2公演からはお一つお選びいただきます。
■ プッチーニ《トスカ》
8月13日(木)20:30開演 ~ザルツブルク音楽祭~祝祭大劇場
指揮:M.アルミリアート
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
演出:M.シュトゥルミンガー
出演予定:A.ネトレプコ、Y.エイヴァゾフ、L.テジエほか
■ T.クルレンツィス&ムジカエテルナ
8月13日(木)21:00開演 ~ザルツブルク音楽祭~フェルゼンライトシューレ
指揮:T.クルレンツィス
マーラー《交響曲 第10番より「アダージョ」》
チャイコフスキー《交響曲 第6番 ロ短調「悲愴」》
■ モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》─新制作─
8月15日(土)18:00開演 ~ザルツブルク音楽祭~祝祭大劇場
指揮:T.クルレンツィス
演奏:ムジカエテルナ
演出:R.カステルッチ
出演予定:D.ルチアーノ、M.カレス、 N.パヴロヴァ、M. スパイアーズ、V.プリアンテ、A. L.リヒターほか
別手配鑑賞公演(別料金)のご案内
■ M.ポリーニ リサイタル
8月13日(木)17:00開演 ザルツブルク音楽祭 ~モーツァルト劇場~
◆シューマン《アラベスク ハ長調》
シューマン《アレグロ ロ短調》
シューマン《幻想曲 ハ長調》
ショパン《ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調》
ショパン《子守歌 変ニ長調》
ショパン《ポロネーズ 第6番 変イ長調「英雄」》
■ ドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》
8月14日(金)19:30開演 ザルツブルク音楽祭 ~モーツァルト劇場~
◆指揮:G.カプアーノ
◆演出:M.ライザー、P.コリエ
◆演奏:レ・ミュジシャン・デュ・プランス
◆出演予定:C.バルトリ、J. カマレナ、N.アライモ、P.カールマンほか
■ ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団
8月14日(金)21:00開演 ザルツブルク音楽祭 ~祝祭大劇場~
◆指揮:L.シャニ
◆ピアノ:D.バレンボイム
◆ブラームス《ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調》
リゲティ《Lontano for large orchestra》
ラヴェル《「ダフニスとクロエ」第2組曲》
■ ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
8月16日(日)11:00開演 ザルツブルク音楽祭 ~祝祭大劇場~
◆指揮:R.ムーティ
◆ソリスト:A.グリゴリアン、M. クレバッサ、D.ヨハンソン、G. フィンリー
◆ベートーヴェン《交響曲 第9番 ニ短調「合唱付」》
■ ヴェルディ《シチリア島の夕べの祈り》~演奏会形式~
8月16日(日)15:00開演 ザルツブルク音楽祭 ~フェルゼンライトシューレ~
◆指揮:D.ルスティオーニ
◆演奏:モーツァルテウム管弦楽団
◆出演予定:P.ドミンゴ、F.サルトーリ、M.カレス、R.ウィリス=ソレンセンほか
■ I.レヴィット ピアノリサイタル
8月16日(日)19:30開演 ザルツブルク音楽祭 ~モーツァルテウム大ホール~
◆ベートーヴェン《ピアノ・ソナタ 第30番&31番&32番》
■ ドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》
8月16日(日)20:30開演 ザルツブルク音楽祭 ~モーツァルト劇場~
◆指揮:G.カプアーノ
◆演出:M.ライザー、P.コリエ
◆演奏:レ・ミュジシャン・デュ・プランス
◆出演予定:C.バルトリ、J.カマレナ、N.アライモ、P.カールマンほか
第18回 ショパン国際ピアノコンクール 2020 【Aコース】《1次予選(前半3日間)》鑑賞 7日間
2020年10月1日(木)~10月7日(水)
第18回 ショパン国際ピアノコンクール2020の主な内容
1次予選
予定出場枠80人/〈A〉から〈C〉まで演奏
〈A〉(1)及び(2)グループより1曲ずつ
(1)
エチュード第1番 ハ長調 OP.10-1
エチュード第4番 嬰ハ短調 OP.10-4
エチュード第5番 変ト長調 OP.10-5「黒鍵」
エチュード第8番 ヘ長調 OP.10-8
エチュード第12番 ハ短調 OP.10-12「革命」
エチュード第23番 イ短調 OP.25-11「木枯し」
(2)
エチュード第2番 イ短調 OP.10-2
エチュード第7番 ハ長調 OP.10-7
エチュード第10番 変イ長調 OP.10-10
エチュード第11番 変ホ長調 OP.10-11
エチュード第16番 イ短調 OP.25-4
エチュード第17番 ホ短調 OP.25-5
エチュード第18番 嬰ト短調 OP.25-6
エチュード第22番 ロ短調 OP.25-10
〈B〉下記作品より1曲
ノクターン第3番 ロ長調 OP.9-3
ノクターン第7番 嬰ハ短調 OP.27-1
ノクターン第8番 変ニ長調 OP.27-2
ノクターン第12番 ト長調 OP.37-2
ノクターン第13番 ハ短調 OP.48-1
ノクターン第14番 嬰へ短調 OP.48-2
ノクターン第16番 変ホ長調 OP.55-2
ノクターン第17番 ロ長調 OP.62-1
ノクターン第18番 ホ長調 OP.62-2
エチュード第3番ホ長調 OP.10-3「 別れの曲」
エチュード第6番 変ホ短調 OP.10-6
エチュード第19番 嬰ハ短調 OP.25-7
〈C〉下記作品より1曲
バラード第1番 ト短調 OP.23
バラード第2番 ヘ長調 OP.38
バラード第3番 変イ長調 OP.47
バラード第4番 ヘ短調 OP.52
舟歌 嬰ヘ長調 OP.60
幻想曲 ヘ短調 OP.49
スケルツォ第1番 ロ短調 OP.20
スケルツォ第2番 変ロ短調 OP.31
スケルツォ第3番 嬰ハ短調 OP.39
スケルツォ第4番 ホ長調 OP.54
※コンクール課題曲及び会場、開演時間は2019年12月現在のものです。主催者側の都合等により、事前の予告なく変更される場合もあります。予めご了承ください。
今年1月に催行した「ザルツブルク・モーツァルト週間 ザルツブルク滞在 7日間/11日間コース」の写真をアップしました!